このブログはもともと下記2つのブログで続けていたアトピー関連の記事を受け継いだものです。
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成人型重症アトピー治療の漢方薬相談記録


重症アトピーの漢方薬相談販売43年の経験豊富なヒゲ薬剤師の日々の記録です。実際に村田漢方堂薬局の漢方薬に賭けてみようと思われる方は成人型重症アトピー性皮膚炎が治る漢方相談の実際を必ずお読み頂き、真に決心がついた上でご来局下さい。

2014年06月26日

頂いた文面だけでは五臓六腑の寒熱虚実の状況を把握することがまったく困難です

2009年6月26日のボクチン(5歳)
2009年6月26日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

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年齢 : 30歳〜39歳の男性
簡単なご住所 : 九州地方
ご意見やご質問をどうぞ : いつも楽しく拝見させて頂いています。

 全身アトピーの者です。
 乾燥気味で頭をかくとポロポロします。布団も皮膚が多いです。
 また、悪化して4ヶ月目なのですが、いまだに炎症による赤みが出て三日に一回ロコイドを塗っています。
 汗と炎症が痒いです。

 今は梔子柏皮湯(シシハクヒトウ)を2ヶ月、補中益気湯(ホチュウエッキトウ)を一ヶ月ほど飲んだのですが、炎症が悪いので、そこで、黄連解毒湯温清飲白虎加人参湯のどれかを炎症対策で加えてどちらかを停止した方が良いのかなと思っています。

 乾燥と炎症を考えると温清飲が良いのかと思うのですが、かゆくなる副作用があると聞きました。
 黄連解毒湯は炎症やかゆみに一番良いそうですが、乾燥が悪くなる副作用があると聞きました。
 白虎加人参湯も炎症に良く上記のような副作用は聞きませんのでこちらが無難なのでしょうか? 一度5日ほど使ったのですがあまり変化を感じませんでした。

 上記のような副作用は実際に有りうるのでしょうか?

 私の場合はどのように上記の薬を使うのがよさそうだと思われますか?

 それを一ヶ月くらい使ってよくならなければ代えてみるというイメージでよろしいのでしょうか?

 お忙しい中大変恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

2011年6月26日のボクチン(7歳)
2011年6月26日のボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

 頂いた文面だけでは、さっぱり寒熱虚実の状況を把握することが不可能ですので、残念ながら適切なアドバイスは不可能です。

 一般の慢性疾患の中でも、アトピー性皮膚炎はとてもデリケートですので、とても繊細な配合バランスを取りながら、その人の現在の症状とともに、現時点での五臓六腑それぞれの寒熱虚実をできるだけ正確に把握して、現時点での適切な配合を考える必要があり、また季節変化に応じた考慮も必要になりますので、地元近辺で頻繁に通えるところで直接ご相談されるべきです。

 なお、乾燥がひどいからといっても、この湿気の多い季節に保湿剤ばかりを中心に考えすぎると、却って体内に水湿を停滞させて皮膚表面の方は逆に乾燥させて痒みが増大し、かきむしると滲出液が滲み出るような逆効果を生じる場合もあり得るので、保湿するにしても水湿を停滞させないような配合バランスの工夫が必要です。

 蛇足ながら、
 仕事とはいえ、日々、最も神経を使うアトピー性皮膚炎に対する配合には昨今ウンザリ気味ですので、当方ではアトピーの相談者の受付をかなり制限させて頂いている状況です。
 それほど繊細な部分のあるアトピーですから、人によっては初期に日毎に配合を変化させる必要が生じるケースもあるくらいですから、必ず地元近辺で頻繁に通えるところを見つけて直接相談してみて下さい。

 取り急ぎ、お返事まで。

2011年6月26日のボクチン(7歳)
2011年6月26日のボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母

2012年6月26日のボクチン(8歳)
2012年6月26日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 23:12| 山口 ☁| アトピーの漢方相談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月13日

上半身の滲出液

2010年6月13日のボクチン(6歳)
2010年6月13日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

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年齢 : 30歳〜39歳の女性
ご職業 : 医療・福祉関係
簡単なご住所 : 関東地方
ご意見やご質問をどうぞ :

 村田先生いつもブログを読ませていただいております。
 私は3月から現在通っている漢方薬局で、アトピー性皮膚炎の治療を行っています。
 受診当初は舌の苔が多く、黄色い苔が付いておりました。

 体の湿を抜くということで治療を開始しましたが、途中から上半身を中心に汁が出るようになりました。
 その後、色々処方を変えていただきましたが汁が止まりません。
 舌の苔自体はきれいになってきており苔の量が減りました。
 (汁により体内の湿が出た為だろうとのことです)

 前々回の処方で衛益顆粒をいただき、汁の減少がありましたが、今回衛益顆粒からボウイオウギトウに変わったらまた汁の量が増えました。

 現在は黄連解毒湯、猪苓湯、大黄牡丹皮湯、ボウイオウギトウを飲んでいます。
 汁の量に困っております。

 状態改善のヒントになることがありましたら、教えて頂けないでしょうか?
 どうかよろしくお願いいたします。

2010年6月13日のボクチン(6歳)
2010年6月13日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

>状態改善のヒントになることがありましたら、教えて頂けないでしょうか?

 とのご質問ですが、頂いた文面にはすでに解決策をご自身が書かれているのではないでしょうか?
つまり、

>前々回の処方で衛益顆粒をいただき、汁の減少がありましたが、今回衛益顆粒からボウイオウギトウに変わったらまた汁の量が増えました。

 ということですから、防已黄耆湯を中止して、衛益顆粒に戻すべし、ということではないでしょうか?
取り急ぎ、お返事まで。

2010年6月13日のボクチン(6歳)
2010年6月13日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

折り返し頂いたメール:

早速の返信ありがとうございました。
確かに自分で解決策を出していましたね(汗)
しばらく衛益顆粒飲み続けながらまた診ていただいている先生にも相談してみます。

ありがとうございました。
今後もブログの更新を楽しみにしております。

2012年6月13日のボクチン(8歳)
2012年6月13日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 17:30| 山口 ☀| 汁(滲出液)が大量に流れ出るアトピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月01日

アトピーの漢方薬による自己治療のご相談

2009年6月1日のボクチン(5歳)
2009年6月1日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

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年齢 : 30歳〜39歳の女性
ご職業 : 主婦
簡単なご住所 : 関東地方
ご意見やご質問をどうぞ :

 アトピーの相談です。村田先生のブログ記事やPDFを沢山読みました。大分回復してきており、今後のアドバイスを頂きたくメールしました。できれば伺いたい所なのですが。。先生以外に信頼して相談できそうなところをすぐ見つけられず、小さい子供が二人もいてそういった事になかなか時間が持てないこともあり、ぜひとも相談にのっていただきたいのです。

 ひとまず現状ですが、皮膚は分泌はなく乾燥が強い傾向を辿ってきて、現時点では腎陰虚と胃腸がよくないタイプだと素人ながら判断しています。1歳になった子どもがおり、回数は減りましたがまだ授乳もしていて、大元には血虚も関係していると思います。補血剤も加えたいのですが、体を下手に温めると悪化するようなので何を足そうか悩んでいます。

 皮膚症状以外では、寝汗(全身にかく。脇と鼠蹊部に汗染みができる)、腰痛(夕方頃辛くなって1時間程横になると落ち着く。その後におならが出たりするので、胃腸の動きに関係がある感じがある)、首と肩の凝り。夜間に肘から手にかけてほてる、夜間に下半身がむくむ、これが辛くてすぐに眠れないため、睡眠時間は5時間くらい。便は余計な湿をもっている感じで、2週間前にカルシウムを飲み始めてから軟便のことが多い。腸壁の傷を治すというのでマグネシウムも併せて少量飲み、外用もすると乾燥してごわつき炎症で真っ赤になることがあった肌が、なめらかになってきて炎症を起こしてもピンク色になる程度に落ち着き、肌色に近づいてきた。それでもやはりまだ熱を持っているようで、全体的に指でなぞると白い線が出る。

 漢方薬は自分で調べ、ここの所は基本に五行草(煎じ)と板藍根(粒状)をずっと飲み続けています。先日まで知柏地黄丸を15日間飲んだところで、目のかすみ、腰痛、ほてりが改善してきていました。加えて先生のカルシウムについて書かれた記事を発見して、飲むようにしたらガラッと肌質に変化がありました。これには目から鱗というか初めて知ったことだったので、本当に嬉しく思っています。

 さらに保湿作用が強いということで、今度は麦味地黄丸を飲んで3日になります。まだ3日ですが、外用(手作りの化粧水とアロマを混合したオイル)で保湿をしていると分かりにくいことですが、乾燥していなかった部分でもしっとりしてきたので、保湿作用の効果が出ているようです。以前、皮膚症状がなく副鼻腔炎で辛夷清肺湯を飲んだ時と同じ感覚です。けれども足のむくみと肘から手のほてりがまた出るようになりました。ほてりが出ると、1~2pの丸く赤い湿疹が出たり、赤いぷつぷつが出たりもして、また停滞するのが心配です。

 寝汗については、知柏地黄丸の時からあまり改善されていないです。寝る前にあまり水分をとらないようにすると量は少ないようですが、酷いときは起きた後に腎臓が疲れたなーという感覚の鈍痛のようなものを感じます。
 この寝汗は、温清飲を飲んでから始まりました。(2週間ほど飲んで、おかしいな合ってないなと思ってやめて、それから先生の記事で温清飲より黄連解毒湯というのを見つけ、失敗したなと思いました。。その他経過についてはこの後に書きます。)

 また、首肩の凝りを和らげようと揉みすぎると、その辺りに熱気がむーんと出てきて辛くなり赤いぷつぷつがでることもあり、そうなるとうつ伏せに寝て落ち着かせないといけなくなります。まだ熱がこもっている証拠でしょうか。

 そこで相談というのは、治りかけてきた肌の大きなしわ(特に首や鎖骨周り)や、まだ荒れていて皮膚が薄くピンクだったりするのを改善していきたいのと、寝汗、ほてりを緩和するにはどうしたらよいかということです。

 自分で考えたのは、麦味地黄丸に併せて黄連阿膠湯を追加してみることです。黄連阿膠湯は飲んだことがありません。またほてりやむくみが出ているので、黄連阿膠湯を追加してもだめなら麦味地黄丸は知柏地黄丸に戻した方がいいのか、それとも1日の中で2回を麦味地黄丸にして3回目を知柏地黄丸にしてみようかなどと、これもまた素人判断で考えています。

 実は今回悪化の原因に、今報道されているステロイドを漢方クリームといって処方していた医院にかかっていた経緯がありまして、
 それを伝えても近くの大学病院では副作用ではないと言われますし、漢方処方している所は少ない上に、
 育児中で信頼できるお医者さんや薬局を探し回れるほど元気が残っていないものですから、この数か月自分で色々と調べてやってきた次第です。
 長文で失礼だと思いつつもメールしてしまいました。

 簡潔に申しますと、知りたいのは麦味地黄丸と知柏地黄丸の使い分けと黄連阿膠湯について何かアドバイスが頂けるようでしたら教えて頂きたかったのです。

2010年6月1日のボクチン(6歳)
2010年6月1日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

お返事メール:

 アトピーは一定レベル改善したところで、その後のもう一歩を治すのには相当の工夫が必要です。
メールレベルでアドバイスできるものではありませんので、近くで通えるところを見つけるべきです。
(当然、無理してこちらに一度くらい来られてもまったく無駄です。)

 肺腎陰虚に使用される麦味地黄丸は、陰虚が明らかであれば優れた保湿能力を発揮しますが、配合中の五味子が合わない人があり、その場合、保湿はできても却って痒みが出てきます。その場合は直ぐに中止すべきです。

 知柏地黄丸は陰虚火旺に使用されるもので、特徴としては足の裏に熱感が強い場合に適応します。同じく三物オウゴン湯証も似たところがあり、人によっては両者の併用が必要な人もいます。

 黄連阿膠湯は配合中の卵黄がアトピーに悪影響を及ぼすことが多いので、当方ではまったく使用しませんので、アドバイス不能です

 いずれにせよ、自己治療はかなり危ういと思います。

 本来なら地元の漢方薬局で、その薬局を教育してあげるつもりで、相談しながら臨機応変に配合を考えるべきです。
 ネット通販で購入されているのかもしれませんが、それは儲け主義の商売人だけを潤す行為で、地元の勉強熱心な漢方薬局を育てることにはなりません。
 ちょっと余計なことを書きましたが・・・

>自分で考えたのは、麦味地黄丸に併せて黄連阿膠湯を追加してみることです。黄連阿膠湯は飲んだことがありません。またほてりやむくみが出ているので、黄連阿膠湯を追加してもだめなら麦味地黄丸は知柏地黄丸に戻した方がいいのか、それとも1日の中で2回を麦味地黄丸にして3回目を知柏地黄丸にしてみようかなどと、これもまた素人判断で考えています。

 上記の問題、むくみがあるなら麦味地黄丸は使用せず、知柏地黄丸にもに戻すべきで、それらを土台に、一度やってみる価値があるのは、むくみに猪苓湯の適量を併用してみることと、熱証には一度、地竜を試してみること。
 いずれもフィットしなければ、無駄になっても直ぐに中止です!
 地竜はかなり可能性があると思います。が、稀にはフィットしない人もいます。

 保湿をやりすぎると浮腫に悪影響するので、麦味地黄丸は現時点では使用しないほうが無難です。
 知柏地黄丸と猪苓湯の併用がフィットすれば、保湿と浮腫の除去がバランスよく作動する場合もありますが、期待通りの効果が出ない場合もあります。

 いずれにせよ、アトピーは容易ではなく、長期間通いつめて苦労の果てにようやく寛解するというレベルのかなり綿密な配合の微調整が折々に必要なとても繊細な疾患です。

 よほど注意しないと、漢方の専門家といえども、人によってはかなりな工夫が必要となるため、一部の人では一定レベル以上はなかなか改善できないで数年がかりになることも珍しくありません。

 アドバイスできるとしたら、以上で精一杯です。

 できるだけ地元で一緒に苦労してもらえる漢方薬局を見つけて、ギブアンドテイクの道を模索したほうが今後が安心だと思います。


2010年6月1日のボクチン(6歳)
2010年6月1日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

折り返しいただいたメール:

 お返事いただきまして、どうもありがとうございます。
 色々と詳しく教えてくださり本当に感謝いたします。
 昨日すぐに、麦味地黄丸を中止しました。

 飲み始めてから手に1日1~2個の膿胞のようなものができたり、温清飲の時のように湿を変にもつ感じで、腕にまた赤い湿疹も出るようになったので合っていなかったせいなのだなと納得しました。

 さらに昨日は左目がかすむ感じや一昨日あたりから左耳の辺りの頭部に鈍痛に近い違和感があったのですが、今日はなんともありません。
 ご指摘いただけなければ続けてしまっていたと思います。ありがとうございました。

 猪苓湯、併用してみるといいのですね!
 先生の記事を読んで腎虚に気づき、知柏地黄丸の前に猪苓湯を試して効果があったので、今の体質に合っていそうです。

 少し残っているものをしのぎで今日の朝昼に服用しましたら、腕の赤みが落ち着きました。
 知柏地黄丸に戻して、教えて頂いたように量を加減して併用を試してみます。

 それから地竜についても教えてくださりありがとうございます。
 血栓予防効果というのも見て、私の父がアレルギー体質で脳梗塞も経験しているので、遺伝を考えると、色々な意味でとても有効に思えます。

 色々とお知恵をかしていただき、本当にありがとうございます。
 おっしゃるように通える薬局もいま1度探してみます。
 暑い日が続いていますので、どうぞご自愛くださいませ。

2011年6月1日のボクチン(7歳)
2011年6月1日のボクチン(7歳) posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 00:15| 山口 | アトピーの漢方相談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする