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成人型重症アトピー治療の漢方薬相談記録


重症アトピーの漢方薬相談販売43年の経験豊富なヒゲ薬剤師の日々の記録です。実際に村田漢方堂薬局の漢方薬に賭けてみようと思われる方は成人型重症アトピー性皮膚炎が治る漢方相談の実際を必ずお読み頂き、真に決心がついた上でご来局下さい。

2014年07月24日

滲出液がなかなか止まらないとき

2010年7月24日のボクチン(6歳)
2010年7月24日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 一般論ではあるが、実際によくあるケースで、滲出液が多い人に、しばしば衛益顆粒(玉屏風散エキス製剤)や猪苓湯などの配合だけではなかなか汁が止まらないことが多い。
 そのような場合、六味丸系列の方剤などの腎陰を補う漢方薬を加えるとことで、ようやく汁を止める作用を発揮することが多い。

 その理由は、長期間、滲出液が出続けていると、腎陰が損傷され、そのために水分を調節する大本である腎が弱って、腎陰虚や腎陰陽両虚となっているため、主水の蔵である腎機能の低下により主水作用が機能不全に陥っているからである。

 それゆえ、意外にも高温多湿の季節でも、猪苓湯や衛益顆粒だけでは滲出液がなかなか止まらないことが多いのは上記の理由によるものであるから、(六味丸系列の方剤には滲出液を直接止める効果がないどころか、むしろ肌を潤す作用の強い滋潤作用の地黄が主体の配合で、六味丸系列の方剤単独で使用すれば滲出液を却って増やしかねない方剤ではあるが)、主水機能の司令塔を健全化する必要上、六味丸系列の方剤の配合が必要になることが多いのである。

 つまり、滲出液を止める作用のある猪苓湯や衛益顆粒の配合を行ってもなかなか滲出液が止まらないケースでは、長期間に亘る滲出液の漏洩により主水の蔵である腎が機能不全に落ちいりかけている可能性が高いのではないかと推測すべきなのである。

 それゆえ、六味丸系列の方剤によって主水の蔵を救済することが必須となることが多いとはいえ、、季節的な注意も必要で、湿気が多い梅雨時や真夏などでは、六味丸系列の方剤は少なめでちょうどよいことが多く、他の配合薬とのバランス上、もしも量を少しでも越してしまうと、却って逆効果になるので、配合量には細心の注意が必要となる

 ところが、このような方法でもまったく効果がない、汚濁した滲出液が大量に出続けるケースでは、高濃度の消風散に、少量の大黄牡丹皮湯の併用によらなければ止めることが出来なかったケースもあるので、中医漢方薬学の世界では、マニュアル化することが絶対にできない。

 やはり最終的には正確な弁証論治が必須となる。

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2010年7月24日のボクチン(6歳)
2010年7月24日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2010年7月24日のボクチン(6歳)
2010年7月24日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母


posted by ヒゲジジイ at 00:09| 山口 ☁| 汁(滲出液)が大量に流れ出るアトピー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月20日

黄連解毒湯はクセモノ

2014年7月20日のスコちゃん(1歳)
2014年7月20日のスコちゃん(1歳) posted by (C)ボクチンの母

 本来、三焦の実熱に適応する黄連解毒湯だが、一昔前にはこの方剤が断然適応する時代があって、黄連解毒湯・六味丸・猪苓湯・茵蔯蒿湯などで、面白いほどアトピー性皮膚炎が治っていく時代があった。

 それゆえ、今から思えばかなり一面的な拙論、アトピー性皮膚炎の中医漢方薬学療法 が面白いほど通用する時代も実際にあったのである。

 ところが昨今では、黄連解毒湯が初期に適応しても、最後まで通用するとは限らない。
 とりわけ、生理で寒熱の変化を生じやすい女性の場合に顕著であるが、黄連解毒湯を使い続けてよいとは限らない。

 たとえば、地元近辺のアトピー治療に失敗して下関へ通うことになった関東と関西のお2人の不思議な共時性 のお二人などは、効果が明らかでもないのに、黄連解毒湯を終始配合され続け、しかもお一人などは附子剤も常に併用されているなどにより、明らかな壊証となっており、五臓六腑それぞれの寒熱虚実がばらばらに崩壊している。

 それゆえ、日々刻々と変化する状況に応じて丹念に配合の微調整を繰り返しながら、ほどほどの安定的な状況に着地できるまで、方剤の配合を固定することはできないし、また固定してはならない。

 あとは服用者とこちらの根気勝負でいずれは安定的な効果が出るのは間違いなく、似たような例は毎年何人も引き受けている。
関連参考文献2014年07月21日 アトピーの相談者がとても多い割りには訪問者が少ないアトピー専門ブログ
 脱落者が稀にあるとすれば、この微調整の繰り返しの意味がどうしても理解できない馬鹿な人達に限られる(苦笑。

 ところで、黄連解毒湯を主体にした上記の四種類の組み合わせでも例外的に女性の中でも、どうしたことか、手足にひどい冷え性があった人が、これらを服用することによって即効で冷えが雲散霧消した2例のケースでは、よほど適応しているのか、珍しくほとんど微調整の必要がないまま、途中で黄連解毒湯が謀反を起こすこともなかった。

 男性の場合は、最近でも最初から最後までこれらによってほぼ根治といえるまでに至った幸運な例もあるにはあるが、多くは季節的な微調整が必要なことが多く、また季節や体調によっては、黄連解毒湯を使用すると、却って熱感を増強する逆現象が生じ、また状況によっては同じ人が、必須の時期がやって来るなど、黄連解毒湯は素晴らしい方剤である反面、過信してよい訳ではないので、野生児みたいに取り扱いに注意が必要である。

 いずれにせよ、黄連解毒湯は初期に即効があったからといって、過信してはならないが、一部の人ではやはり最後まで頼りになる方剤である。

 もっとも悲劇的な使用方法では、
 ツムラ漢方の黄連解毒湯1日3回とステロイド軟膏の塗布を1日2回、驚くべきことに4年間もの間真面目に続けて、重度の「酒さ様皮膚炎」を合併してしまった模様。

 逆効果となっているツムラの黄連解毒湯を中止してもらい、猪苓湯・六味丸・五涼華の三種類併用のみで、服用後僅か20日目には8割以上赤みが消退し、数ヵ月後にほぼ完璧に消退している。
 但し、今後の課題は、ステロイド軟膏の完全離脱である。

2014年07月18日 稀ながら「酒さ」あるいは「酒さ様皮膚炎」に猪苓湯で即効が出た例 より引用


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2014年7月20日のシロちゃん(1歳)
2014年7月20日のシロちゃん(1歳) posted by (C)ボクチンの母

2014年7月20日のトラちゃん(1歳未満)
2014年7月20日のトラちゃん(1歳未満) posted by (C)ボクチンの母

 
タグ:黄連解毒湯
posted by ヒゲジジイ at 17:14| 山口 ☀| 女性のアトピーに多い寒熱の変動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月12日

身体を冷やす生野菜や果物、冷えた食品類の食生活習慣はアトピーを必ず治りにくくしている

2009年7月12日のボクチン(5歳)
2009年7月12日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 特に女性の場合に顕著で、熱証であれ寒証であれ、また実熱であれ虚熱であれ、実寒証であれ虚寒証、寒熱錯雑証であれ、身体を冷やす生野菜や果物、冷えた食品、アイスクリームや冷たい飲料水などはアトピーを必ず治りにくくしている。
 
 というか・・・
 日々の食習慣の問題であるから、こられを常用している人には実感として分かりにくいかもしれないが、実際に一度、極端に上記の食事制限をしばらく実行してみると、多かれ少なかれアトピーの改善が得られることに驚かれることだろう。

 最近、数年以上、当方の漢方薬で寛解状態が続き、毎日塗布していたステロイド軟膏も、数年前には完全離脱できていた県外遠方の女性。
 だからずっと通信販売で直接来られることがなかったが、昨今やや不調であるとのメールをもらっていたので、食事制限を徹底するようにアドバイスしていたところ、2週間後に頂いたメール。(漢方薬の配合に変化なし。)
先生から食事で注意すべき物の話を聞いてから、サラダ、コーヒー、冷たい飲み物をやめてみました。

それから約二週間たちますが、顔の肌が久しぶりにツルッとしてきました。
このところ、ブツブツ、ザラザラ、ガサガサだったんです。

たかが食事と思ってましたが、こんなに変わる物なんですね!
ちょっと感動したのでメール致しました。
 本来なら、久しぶりに実際に直接来られて、漢方薬の配合の微調整が必須と思われるが、来られる前に実行してもらった食事制限の徹底で、上記の効果が現れている。
 そうではあっても、いずれは必ず配合の微調整は欠かせないものと思われる。

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2009年7月12日のボクチン(5歳)
2009年7月12日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

2009年7月12日のボクチン(5歳)
2009年7月12日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

posted by ヒゲジジイ at 21:11| 山口 ☔| アトピーを悪化させる食品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月08日

地元近辺のアトピー治療に失敗して下関へ通うことになった関東と関西のお2人の不思議な共時性

2010年7月8日のボクチン(6歳)
2010年7月8日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 最近の新人さんで、本日は午前中に関西から、午後は関東のいずれもアトピーの人達の不思議な共時性。
 いずれも同じ漢方薬局さんに通われていたのかと錯覚を起こす服用内容。

 いずれも深海魚を原料とした健康食品と、熊笹と朝鮮人参などが配合された液体医薬品をベースに黄連解毒湯を主体に5〜6種類の漢方製剤の併用。
 お二人とも、これらによってむしろ次第に悪化傾向が続いていたので、すべて中止してもらった。

 経費的には村田漢方堂薬局における癌サポート時と同レベルの出費。

 健康食品と熊笹に人参配合の液体医薬品は、二人ともかなり残っているので高価なものが無駄になったと口惜しがられていたが、それらもフィットしてないために徐々に悪化した可能性も高いので、残念ながら中止してもらわざるを得なかった。

 以上のことは関東と関西で、同じ時期に同年齢で同姓の人達が、同じような経過で、これこそ天の配剤による共時性と言わずして何と表現しようぞ(苦笑。

 蛇足ながら、お二人に当方で短期間で主方剤が見つかったと思われるものは、意外や意外、お一人は超珍しい葛根湯証、もう一人は知柏地黄丸証がそれぞれ基本方剤として必須のように思われた。

2012年7月8日のボクチン(8歳)
2012年7月8日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母

2012年7月8日のボクチン(8歳)
2012年7月8日のボクチン(8歳) posted by (C)ボクチンの母
 

 
posted by ヒゲジジイ at 21:17| 山口 ☁| アトピーが病院の漢方や他の漢方薬局で治らなかった人達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月05日

咽喉炎を繰り返す人のアトピーや重症の蓄膿症に合併するアトピーでは

2009年7月5日のボクチン(5歳)
2009年7月5日のボクチン(5歳) posted by (C)ボクチンの母

 毎月、咽喉腫痛を繰り返し、これとアトピーの消長が比例関係にある人。
 やや複雑な配合になったとはいえ、咽喉に繰り返す化膿をストレートに治す中草薬を主体にした配合でかなりな即効を得て、数ヶ月で極めて安定した寛解が持続するようになった。
 あまりうまく行き過ぎたせいか、本人がベテランの薬剤師であるせいか、半年くらいでまったく音信が途絶えてしまったが、いずれにせよ、咽喉の化膿性炎症とアトピーが直結していた珍しい例である。

 重症の蓄膿症に合併する人では、毎月に抗生物質を5日間続けざる終えない繰り返しで、その抗生物質を使用すると、ますますアトピーが悪化するケース。
 漢方薬の配合は、蓄膿症をターゲットにすることで、アトピーは順調に改善するものの、蓄膿症に関しては抗生物質を使用すべき時期が少し延びたものの、やはり使用せざるを得ないときがやってきた。
 幸いなことに、抗生物質を使用しても悪化することがなかった。

 最終的には抗生物質を使用しないで済むように、蓄膿症を漢方薬で徹底的に治してしまう必要があるので、先は長いとはいえ、アトピーの状態はかなり良好に推移している。

 このようにアトピーの誘発原因となる他の慢性疾患こそが、治療ターゲットとなるケースも時折みられるものである。

2010年7月5日のボクチン(6歳)
2010年7月5日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

2010年7月5日のボクチン(6歳)
2010年7月5日のボクチン(6歳) posted by (C)ボクチンの母

 

posted by ヒゲジジイ at 19:33| 山口 ☁| 短期間で7割以上の寛解例 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする